床屋へ行った。

 

朝ごはんは苔むしたぱんをいただきました。11:00から団地の下の床屋に予約あり。

散歩ついでの帰りに向かった。

 

「ずいぶんのびましたね」

ええ、実は床屋は2か月ぶりだ。前の土日は、息子が「カブトムシみたい」っていうからわざわざ同級生のブルーベリー農家に連絡して、ビニールハウスでぬくぬくしてる奴らを拝みに行ったし、夜勤明けで風呂入ってから寝ると、結局汗だくで起きることになるし。どういうことかっていうとね、朝にシャワー浴びると、自分で掃除することになる。夜シャワーへやってくる嫁一同皆々様のために、腕まくりするのはめんどくさいけど、って考えてるうちに休日が終わるんだよね、最近ほんと日にちが経つのってはやいです。

 

「・・・・・・」

 

そこでほんとにおかしなことがあった。鏡ごしに黙って切る大将を見たら、どうみても使ってるはさみ、あれは俺の息子の子供用のやつだったんだ。親指入れるところが黄色で、ええっと、もうひとつ指入れるところがオレンジ色の野菜ジュースみたいなはさみ。

 

この前親戚から梨が届いたときに、あれを息子から借りたんだけど、あれは紙を切るだけしか使えないと思う。ガムテープ切るにも一苦労。

そんなもので髪を切って、切れるのかしら?2週間後、授業参観がある。「ちゃんとした格好で」というのはまだ小学生の息子から言われたことはないけど、子供のへたくそな工作みたいな、ぎざぎざの髪型だったらいじめ、って最近はなんでもなっていってしまうらしいので。そういえば息子の夏休みの工作、手伝ってやらなきゃな。

そうしているうちに、大将がくしでしゃっしゃっと髪をとかし始めて、

「終わりました」と。

 

へえ、うまいものだ。軽い足取りで家に帰ると、息子は銀色にとがった大きなはさみで工作用紙を切って、迷路を作っていた。ビー玉を転がす迷路だ。

 

 ※「誰かの日記」は世界中の誰かがどこかで書いているかもしれない1ページの日記です。実在の人物や団体と関係があるかもしれないし、ないかもしれません。